2006年11月09日

手紙

東野圭吾原作の『手紙』を観てきました。
http://www.tegami-movie.jp/

デスノートのついでに...と先に観たのですが、良い映画でした。

暗く重い人生を演じる山田孝之が観たいのでした。
実はとても山田ファンな私。なぜか苦脳していて欲しいw

玉山鉄二と沢尻エリカには、特に期待をして観ません
でしたが予想外に良かった。役柄と合っていたと思う。

玉山鉄二は多く喋らないほうが良いのかもしれない。
坊主頭になって手紙を待ちわびる服役囚を、祈るような眼差しで
演じているのが良かった。繊細な演技というか雰囲気は
存在感があり、弱く美しかった。坊主が似合っていたので、
戦争を扱った映画などにも出演して欲しいくらいです。

沢尻エリカは関西弁のへこたれない世話好きな一途な役が
似合っていた。当初、スクリーンでは若干鬱陶しい存在に
思われたが、主人公と共に体当たりな態度には心を動かされます。

全てを含め、見守る大らかな愛情を良く表現していた。
本人の強さ?が良い方向へいってると思う。
途中からメイクが濃すぎのような気がしたのは私だけかなー?

弟の学費の為に空き巣に入って誤って殺人を犯した兄、
そして、そのために迫害を受け、夢や愛を諦めていく弟。

仮に空き巣に入らなくても誤って人を殺してしまう事は
実際にあると思う。犯罪者の家族となってしまった為に
被る様々なこと。なお、家族を許し愛し受け入れつづけられるのか?

夫婦や恋人には、まだ別れるという道もあるが肉親は
ずっと肉親であり、そこに愛と憎しみがあると思う。

犯罪者の家族となった時に、世間からこんなにも仕打ちを
受けるものかと、世間と繋がり薄く生きる自分などは
思ってしまったが、実際はもっと酷いのかもしれない。
1人で生きているとは思ってはいけないな...と思う。

被害者の息子を吹越満が演じていましたが、彼は本当に
存在感がある人だと思う。意志の強さを淡々と表現して
ホワイトアウトや容疑者室井などでも印象強い。

「もう、いい」(「許す」ではなく「いい」)と堪えながら
言う姿は被害者家族となった時のイメージを容易にした。
こちらも、いたたまれない...

無期懲役の兄に決別の手紙を送る弟、塀の中で時が流れが
止まるほどに、ゆるやかな兄の失望...自己存在理由を
失った悲しみと悔い。自殺してしまうのかと思った。

また、これは差別に迫った作品であると思います。
しがらみ少なく生きているような気がしている自分には、たとえ
家族が犯罪者でも本人には罪がないと思っている所がありますが
実際、結婚や就職となると周囲から及んでくる影響があるのが
現実なのかもしれません。

社長令嬢との恋が潰えてしまうのは、そんなに悲しいものなのか?
漫才師を辞めなくてならなくなったのは残念なのは理解できても
逆玉サクセスのような恋の成就に魅力はあったのか?
少々疑問ではありました。別人になりたかったのか?
(この辺は白夜行っぽいのかも?)

辛酸な生活を余儀なくされた主人公に暗い部分がない令嬢は魅力が
あったのかもしれない....社会的ステイタスも夢であるというのは
男性的な恋なのかもしれません。

主人公(山田孝之)の明るい漫才シーンも観れます。
これが、ラストで大きな意味を持ちます。ここは泣けます。
この慰問漫才は泣ける。言葉につまる弟、ふるえる兄の演技、
どちらも最高です。泣き笑い的なギャグは超絶です。
相方の見守る友情の永続性にも心打たれます。

許す」な映画です。

挿入歌が小田和正「言葉にできない」でしたが、
自分はこれは、ちょっと既存のイメージが強くて、え?コレ?と
新鮮な感動がなかった。歌声は美しく良い歌なんだけど。

「アカルイミライ」BACKHORNみたいな新鮮な響きが欲しいかも。
主題・挿入歌はイメージとズレてると集中できないです。
まぁ、あくまでも主観だから、そこでハッと感動する方も
いらっしゃることでしょう。。。

考えさせられる映画は好きです。
「13階段」「刑法36」重いテーマですが面白かった感動した
だけで終わらない後味残る感じが良いとおもいます。

生きることについて、罪について考えさせられます。
また、原作を後追いで読んでみたいと思いました。
原作を読んでから観た方は、どう思われたのでしょうか?

てか、長いな!感想文が長すぎ!(笑)
posted by ふゆこ at 23:30| Comment(4) | TrackBack(3) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
予告篇だけでも、「うっ!」となるのに、観たらもういけません。

地味ですけど、もっと話題になっていい映画だと思います。

ギャガが力を入れているのに
今ひとつっぽいのがとても残念です。

罪を犯した人間と被害者。
それぞれの家族。
それを取り巻く人々。

とにかく色々なことを考えさせられる映画ですね。

わたしも山田孝之ファンです。

「電車男」はやはり山田君がいい派です。
その「電車男」とは違って、暗い役も結構いいですよね。
テレビドラマの「白夜行」でもいい味出してたし。
Posted by アレクサンドリア堀井 at 2006年11月12日 00:25
>アレクサンドリア堀井さん
こんばんは。コメントありがとうございます。
感想に目を通して下さってありがとうございます。

観た方の評価はとても良いのに、人気いまひとつみたいですね(^-^;
ぜひ、デスノートの客層にも観て欲しいような..(笑)

監督のプロデュースのTVドラマも直接言わなくても、
伝わる愛というようなものが多い気がしました。
(逆にいつも誤解も描いていたり)

山田君、早口になる演技が面白いなと思います。
映画「電車男」も山田君なので何回も観ても面白いですよね。
Posted by ふゆこ at 2006年11月15日 21:01
ふゆこさん、こんにちは^^

この映画は昨年観た邦画の中で『フラガール』とともにベスト1に挙げた映画です。
原作の良さもありましたが、若手3人がとても難しい役に果敢にチャレンジしていたと思います。特に玉鉄クンは殆ど話さない役で容易な役ではなかったと思いました。
Posted by cyaz at 2007年07月30日 21:47
cyazさん、コメントどうも有難うございます。
心に残る良い映画でしたね。印象的なシーンが多かったです。
改めて3人は頑張っていたなぁ..と思います。あまり沢山観れないので;
観に行く時はストーリー、テーマ、キャストで気になるものに行っています(*´∇`*)
Posted by ふゆこ at 2007年08月02日 00:07
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